一般のみなさま

1.医療事故調査制度について

Last Update:2018年8月30日

目的

医療事故調査制度とは、医療の安全を確保するために(安全、安心な医療を提供するために)、医療事故の再発防止(他の医療機関で起きるかもしれない同様の事故を防止すること)を行うことを目的としています。個人の責任追及を目的としたものではありません

医療事故調査の流れ

調査の流れ図
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調査の流れについて

医療機関は、医療事故が発生した場合、まずは遺族に説明を行い、医療事故調査・支援センターに報告します。その後、速やかに院内事故調査を行います。医療事故調査を行う際には、医療機関は医療事故調査等支援団体に対し、医療事故調査を行うために必要な支援を求めるものとするとされており、原則として外部の医療の専門家の支援を受けながら調査を行います。院内事故調査の終了後、調査結果を遺族に説明し、医療事故調査・支援センターに報告します。

また、医療機関が「医療事故」として医療事故調査・支援センターに報告した事案について、遺族又は医療機関が医療事故調査・支援センターに調査を依頼した時は、医療事故調査・支援センターが調査を行うことができます。調査終了後、医療事故調査・支援センターは、調査結果を医療機関と遺族に報告することになります。

厚生労働省ホームページ「医療事故調査制度に関するQ&A(9/28更新)」より

「医療事故調査の流れ」の図中にある➊~➓について

➊医療事故判断

医療事故調査制度の対象となる「医療事故」の範囲は、医療法で定められています。

「医療事故」の定義

すべての病院、診療所(歯科を含む。)、助産所に勤務する医療従事者が提供した医療に起因する(起因する疑いを含む。)、平成27年10月1日以降の予期しなかった死亡又は死産。

患者の死亡又は死産がこの制度の対象になるかどうか(この制度の「医療事故」に該当するか)について、医療機関の管理者(院長)が組織として判断します。

つまり、制度の対象になるかどうかについては、ご遺族の方ではなく、医療機関が判断する制度となっています。

医療事故調査制度の対象についてはこちら▼

➋遺族へ説明

医療機関が制度の対象(「医療事故」に該当する。)と判断した場合、医療機関は、医療事故調査・支援センター(以下、「センター」といいます。)に対して、遅滞なく、医療事故について報告する義務があります。センターに報告するにあたって、医療機関は、以下の内容についてご遺族に説明を行うことになっています。

◆医療機関からのご遺族への説明内容について

医療事故の状況については、疾患名、臨床経過など、報告時点で把握している範囲について説明があります。この時、院内での調査が進むことで明確になるものもありますので、その時点でわからないことについては「不明」と説明される場合もあります。疑問がある場合は、医療機関に確認することをおすすめします。なお、センターは、院内調査に関することについて、ご遺族に連絡することはありません。
このほかに、
・医療事故調査制度の概要
・院内調査の実施計画
・必要に応じて、解剖又は死亡時画像診断(Ai)の具体的な実施内容等に関する説明
・血液などの検体を調査するために保存する必要がある場合の説明 等
があります。

ご遺族から医療機関に問い合わせる場合も考えられますので、医療機関の連絡窓口についても確認しておくとよいでしょう。

➌センターへ報告

医療機関からセンターへの医療事故報告は、個別の事例により期間は異なりますが、医療事故と判断後、遅滞なくされることとなっています。

◆報告書の内容

  • 日時、場所、診療科
  • 医療事故の状況
    • 疾患名/臨床経過等
    • 報告時点で把握している範囲
    • 調査により変わることがあることが前提であり、その時点で不明な事項については不明と記載する。
  • 連絡先
  • 医療機関名、所在地、管理者の氏名
  • 患者情報(性別、年齢等)
  • 調査計画と今後の予定
  • その他管理者が必要と認めた情報

➍院内調査

本制度は、すべての病院、診療所、助産所を対象としていますので、小規模な医療機関であっても「医療事故」と判断した場合は院内事故調査を行うこととなっています。
院内調査は、医療事故の原因を明らかにするために行われますが、事例によっては、調査を行っても、医療事故の原因が明らかにならなかったり、再発防止策が得られないという場合もあります。
なお、医療機関が調査を行う際は、医療事故調査等支援団体の支援を求めることとしております。

院内調査の詳細についてはこちら▼

➎医療事故調査等支援団体

医療事故調査等支援団体とは、医療機関が院内事故調査を行うにあたり、専門家の派遣など、必要な支援を行う団体です。都道府県医師会、大学病院、各領域の医学会など、多数の医療関係団体が厚生労働省告示で示されています。

➏遺族へ結果説明

院内調査が終了した後、医療機関からご遺族に対して、院内調査の結果について、説明があります。

◆説明の方法

説明方法は、「口頭」または「書面」、もくしは「口頭と書面の両方」があります。この説明において、関係した医療従事者の名前等は匿名化されることとなっています。

➐センターへ結果報告

医療機関は、院内調査結果をセンターに「医療事故報告書」として提出します。この報告書では、当該医療従事者などの関係者については匿名化することになっています。

◆報告書の内容

  • 日時、場所、診療科
  • 医療機関名、所在地、連絡先
  • 医療機関の管理者の氏名
  • 患者情報(性別、年齢等)
  • 医療事故調査の項目、手法及び結果
    • 調査の概要(調査項目、調査の手法)
    • 臨床経過(客観的事実の経過)
    • 原因を明らかにするための調査の結果
    • 調査において再発防止策の検討を行った場合、管理者が講ずる再発防止策については記載する。
    • 当該医療従事者や遺族が報告書の内容について意見がある場合等は、その旨を記載すること。

➑センター調査

本制度の対象としてセンターに報告された事例は、ご遺族又は医療機関から調査依頼があった場合に、センターによる調査を行うことができます。なお、センターによる調査をお申し込みの場合は、所定の手続きが必要です。

➒遺族及び医療機関への結果報告

センター調査終了後、センターはご遺族及び医療機関の双方に調査結果の報告を行います。詳細は、センター調査のページをご覧ください。

「センター調査」について詳細はこちら▼

➓再発防止に関する普及啓発

センターは、集積した医療事故の情報の整理・分析を行い、一般化、普遍化した情報を提供することで、全国の医療機関に対して同様の事故の再発を防止するための普及啓発を行っております。

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